年齢とともに新陳代謝のバランスが崩れ、骨が形成される速度よりも骨が吸収・破壊される速度の方が速まる事により、骨密度が減り、もろくなった状態を『骨粗しょう症(こつそしょうしょう)』と呼びます。
骨粗しょう症が進行してくると、骨に小さな無数の穴が空き、身体を支える役割をしている骨格自体がもろくなっている為、背中や腰が曲がってくる事による骨の変形、関節の痛み、更には日常生活の何気ない動作でも骨折してしまう原因になります。
骨折による痛みや障害はもちろん、大腿骨(脚の骨)や股関節の骨折が原因で、寝たきりになってしまう高齢者も少なくはありません。
また骨は歯とは違って、一度出来上がった骨が永久にそのままあるのではなく、いつも取り壊されたり作り直されたりを繰り返して常に変化しています。
全身の骨は2~3年で再構築されるのですが、骨量がピークに達するのは20代~40歳くらいまでで、それ以後は増える事はなく減少していきます。
厚生労働省の調べによると、日本国内の骨粗しょう症の患者は高齢女性を中心に年々増加しており、自覚症状のない未受診者を含めると、推計で1100万人を超えます。
また、患者の8割は女性で、ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多く、60代女性の3人に1人、70代女性の2人に1人が、患者になっている可能性があるとされています。初期段階に自覚症状はなく、骨折して初めて気付くケースも少なくありません。
つまりこれらの事から、大切なのは若い頃からの骨の貯蓄になってきます。
カルシウムやビタミンDの不足が骨粗しょう症を進行させるので、特に女性は牛乳・ヨーグルト・チーズ・小魚・大豆・海藻類・きのこ類の摂取を心掛けるようにしましょう!
そして、何より日常生活で立ったり、歩いたり、こまめに身体を動かして、骨に多少の負荷がかかる運動をする事で、丈夫で健康な骨格を保つ事が重要です。